※本記事はプロモーションを含みます
初期設定のままだと、「象足(造形物の底が広がってしまう現象)」が酷い。
プリンター内にあったサイドスプールホルダーを印刷したが、像足のせいでスッと取りつかず、トンカチで叩き込んでやっと入ったレベルだ。これでは実用パーツの印刷はままならない。
テストプリントを繰り返し、現状「最も打率が高い」と感じる設定を見つけたので共有する。同じ悩みを抱える同志は、この数値を自分のスライサーにプラグインしてみてくれ。
1. 象足対策:ソフトと物理の両面から叩く
底が広がってパーツがはまらなくなる問題を、以下の2手で相殺する。
- 輪郭補正 X-Y:-0.05mm
1層目だけをあらかじめ内側に引っ込めてスライスし、物理的な潰れによるハミ出しを計算に入れておく。 - Zオフセット:+0.075mm
ノズルをわずかに浮かせることで、1層目をベッドに押し付けすぎるのを防ぐ。表面の荒れと象の足を根本から緩和する重要項目だ。 - 底面流量比:0.9
1層目の「肉」の量をあえて1割削る。これで余計な樹脂の逃げ場を作り、寸法精度を安定させる。
2. 鯖皮(表面のシマ模様)対策
高速機特有の微細な振動模様(VFA)を、速度の制御で抑え込む。
外壁速度:100mm/s 〜 120mm/s
- 外壁だけ「あえてゆっくり」走らせることで、慣性によるブレを最小限にし、ツルッとした表面を目指す。
3. 実用強度(ケースの剛性)アップ
DIYパーツとしての耐久性を、材料を無駄にしない方法で底上げする。
- 壁面層数:3 〜 4層
インフィル(中身)の密度を増やすより、壁を厚くする方が効率的に「ねじれ剛性」と「ネジ止め箇所の強度」がアップする。
4. 快適性・時短設定
不要な手間を省き、サバイバル的な効率を追求。
- ブリム:無し
跡残りが面倒なブリムはオフ。その代わり、Zオフセットと流量比で定着を安定させる。 - スカート:2mm / 1層
ノズル内の樹脂を安定させる「呼び水」として1周だけ引く。
余談:gcodeの罠を回避しろ
せっかくスライサーで完璧な設定を組んでも、出力元を間違えればすべてが水の泡だ。俺が踏んだバグを共有しておく。
設定を煮詰めた直後、本体ローカルに保存されていた「スプールホルダー」を直接印刷したところ、設定したはずのないサポートがモリモリ生成されて絶句した。理由は単純だ。3Dプリンター本体のローカルデータは、STL(3Dモデル)ではなく「gcode」だからだ。
gcodeは単なる移動命令の羅列であり、スライサーで行った渾身の設定は一切反映されない。メーカーがあらかじめ「最適」と信じて焼いた指示書を、ただなぞっているだけなのだ。
今日の教訓:
- 本体の内蔵パーツは、あくまで「初期動作の確認用」と割り切れ。
- 設定を詰めた成果を確認したいなら、必ず自分のスライサーから出力したgcodeを使え。
「自分で調べて勝手にやるでしょ?」というメーカー側の甘え(信頼?)に振り回される必要はない。gcodeの不自由さを理解して、スライサー側で完全に支配してやろうぜ。


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